2010年06月19日
なぜ、体幹(コア)トレーニングなのか

人間はどんな動きを行うにも、まずは体幹の深部(いわゆるインナーマッスル)が活動し、
からだを安定させた上で始まる。というのをご存じでしょうか。
難しい説明は置いておき、このコアと呼ばれる体幹の筋肉がコンディショニングされていないと
さまざまなからだの不具合が生じる可能性があります。
せっかくウェイトトレーニングで鍛えた筋肉も、体幹が適切ではないと
使いきれないことになるのです。
体幹の筋群は、私たちが直立して重力に逆らっているときや、
ボールを投げたり蹴ったりするための動作で、腕や脚を使うときに身体を安定させています。
したがって強く安定した体幹は、力の出力の増加、神経-筋効率の向上、
オーバーユースによる傷害の減少に大きく関与しており、これは最近になって
各競技の指導者にも認識されてきました。
しかし、実際に現場で行われている選手のトレーニングプログラム作成に当たっては、
その競技種目で特に必要とみられる部位に、重点が置かれる方法が多く取られてしまいます。
例えばサッカーなどでは、その特性から、下肢の筋力強化が重要視されることが多く、
本来は最も重要である体幹のトレーニングを、非常に簡単に済ませてしまう傾向があります。
こうした方法の問題点として、体幹が安定しない状態で四肢を強化したところで、
軸を持たない四肢は筋力を最大限に活用できないことが挙げられます。
これは四肢の大きな筋が体幹とつながっていることが関係しており、
すべての動作において体幹が軸、土台の役割を果たしています。
動作の中心が体幹であるということが理解できれば、
体幹トレーニングの重要性も容易に理解することができ、
トレーニングプランの作成も誤ることなく、最適に実施できるでしょう。
体幹の筋群ですぐにイメージされるものは腹筋ですが、
それ以外にも様々な筋が体幹の安定性に関与し、
それに比例してトレーニング方法も数多く存在します。
さらに、体幹のトレーニングといってもその方法は以外に複雑で、
パフォーマンスを最適に向上させるには正確な知識が必要となりますので、
しっかりと理解して誤ったトレーニングにならないように注意しましょう。
体幹の重要性を示す証拠は、幼児の発達過程で説明することができます。
幼児における動作の発達は、仰向けになったまま体を動かして体幹の筋群から始まり、
うつぶせや床をはって移動しようとします。
これらは徐々に運動強度を上げて、体幹のトレーニングを行っているのです。
やがて立ちあがり、手脚を動かして四肢のトレーニングを開始します。
こうした体幹から四肢へという発達パターンは、
多くの動作で体幹が重要な役割を果たしていることを示しており、
幼児が発達していく順序は、スポーツ選手のトレーニング順序と全く同じものなのです。
Posted by hamakorfc at 15:11│Comments(0)
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