2010年07月09日

本当に大切なモノ

本当に大切なモノ

「あなたの競技生活において、勝ち負けよりも大切なことはありますか?」

 
もちろん誰でも競技をする以上、勝つことが大事なことは当然だと思います。
勝つことを目指すのをやめてしまったら、それはもう「競技」とは言えないかもしれません。


少し前から阪神タイガースの選手のヘルメットに
「あしなが育英会」のステッカーが貼られているのを見たことがあるでしょうか?

星野前監督が

「日本でも大リーグのようなボランティア活動は必要。勝った、負けただけでなく、
 何らかの社会貢献をしたかった」

と球団と選手会に働きかけて、実現したことだそうです。

その効果は絶大で、関西では募金額が前年の1.4倍に達しているのですが、
私はその効果が実は選手自身にも及んでいるのではないかと思っているのです。

別に阪神が好調だからという訳ではなく、スポーツ選手の社会貢献には
スポーツ選手自身に力を与える効果があると思うのです。

 
勝ち負けを、その第一義にする競技スポーツというのは、
究極的には非常に「エゴイスティック」なものだと思います。

厳しいトレーニングに耐えられるのも、他の誰のためでもなく、
自分のためだと思ってこそなのです。
やらされていると思ってしまったらきっとやっていけないでしょう。

実際そういう気持ちになってドロップアウトしてしまう選手も多くいるのです。
 
ところが、このことは逆に言えば、頼れるものは自分だけということです。

「たかがスポーツ,されどスポーツ」という言葉がありますが、競技スポーツをする者にとっては
特に、勝てなくなったり、スランプになった時などに競技が「たかがスポーツ」にとどまってしまい、
ドロップアウトしてしまう危険性にも直面しているのです.
 
スポーツ選手の社会貢献は、究極的には自分のためである競技を、
より深い意味を持った活動に変えてくれます。

星野前監督の言葉を借りるなら、
社会貢献は、競技を「勝った、負けただけで」価値が左右される活動から、
より深い意味を持った活動に変えてくれるのです。

もちろん、そのことによって競技における、勝つことの意味や価値は減少するわけではなく、
また同時に勝ち負けだけで競技者としての自分の価値が左右されなくなるのです。

そのような気持ちは、勝ち負けに対する過剰な不安を払拭し、
失敗を恐れる気持ちを減少させてくれるでしょう。


「すべからく、スポーツ選手は、みな社会貢献をすべきである」ということではありません。

ここで言いたいのは、競技が勝ち負けを超えた、より深い意味を持つ活動に変わることによって
競技に対して、よりチャレンジ精神を持って、取り組めるようになる。ということであり
その「ひとつの例」が社会貢献だということなのです。

ある選手は、それが神への信仰であったりしますし、子どもができて大きく変わるプロ選手もいます。


そこで冒頭の質問になるのです。もう一度、聞いてみたいと思います。

 
「あなたの競技生活において、勝ち負けよりも大切なことはなんですか?」



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