私は「考えて、考えて。考え抜いて、なぜそれが本当に必要なのかを理解して行う選手」
が伸びると思います。
また「このメニューをこなせば必ず上手くなるんだ!」と信じて行う選手も伸びると思います。
一番問題なのが、中途半端に考える選手です。
つまり「なんでこんな練習をしなければならないんだろう?」
という不満のレベルでしか、考えられない選手です。
「自分で考える選手」とは例えば「何故こんな練習をしなければならないのだろう?」の後に
「じゃあ、どんな練習をしなければならないのか。」をしっかり考え、
自分の中で答えを出せる選手です。
また、そういう選手は「考えるレベル」の高い選手です。
だけど屁理屈程度の考え、要するに「疑問はもつけど自分の中では答えを出せない」選手もいます。
そっちの方面にいくのなら、もっと答えを出せるまでラグビーや体のことをしっかり勉強して、
ラグビーを徹底的に考え、それこそ答えがでるまで考えるべきだと思います。
逆に考えないんだったら、それこそ
その「練習を信じ切ってなんの疑いも持たずにやる」のもまた強いですね。
なんでもそうですよね。
薬の偽薬効果っていうのがあります。
駄菓子のラムネでも「これ風邪薬だよ」って言ったら風邪が治るってやつです。
病院でもお医者さんの事を疑ってたら、治りが遅かったりしますよね。
信じてたら治りも早いです。
勉強でも一緒です。
「この先生は大丈夫か?」と疑っていたらその勉強も中々身になりません。
逆に「この先生についていけば大丈夫!」と信じてやると成績もあがったりします。
だから単にスポーツだけでなく信じる効果というのはあるんです。
大事なことですね。
ただ、それだけになると人に依存していることになる。
自分で考えれなくなるのです。
「信じてやる」のはその瞬間、短期的には伸びると思いますが、
長い目でみると伸びない事が多いですね。
何故なら、そこには自分自身の判断基準がないからです。
考える選手はどんどん進化していきます。
自分の中で答えを出して行けるから。
一番良いのは「自分が考え、考え抜いて出した答えを信じ抜ける選手」です。
そういう選手は強いですね。中途半端に考えて、やめてしまうのが一番駄目。
だから最終的には「自分を考え答えを出して自分の出した答えを信じる」
というのが一番大事なんじゃないかな?
そういう選手が一番伸びますね。
では考えるにはどうしたらよいのか。
考えるためには「考える材料」が必要です。
「あなたは筋肉の名前全て言えるんですか?」
「その筋肉がどういうふうに動いているか、説明できますか?」
「あなたの技術を生み出したり、あなたの技術を動かしているのは筋肉や骨ですよね。
それを知らずに何を考えられるんですか?」
これらは極端な例ですが、まず考えるには「考える材料」を学ぶことです。
「ラグビーをする」というのは、単なる肉体労働ではないですよね。
知的労働を肉体労働へと変化させるのがラグビーです。
その知的労働の部分がまるっきり抜け落ちているから良くないんじゃないかな?
だから例えば、部のミーティングでも自分達で勉強しづらいのなら、
たまには学校の生物の先生に来てもらって、体の仕組みをしっかり勉強したりね。
彼らはラグビーの事は分からなかもしれないけど
「身体」のことに関しては、れっきとした専門家です。
そういう先生を活用する。あるいは自ら聞きに行ってもいい訳です。
そうやって考える材料を一杯集めたうえで、
そういうものをベースにして自分でしっかり考えたら伸びていくんじゃないかな?
明らかに技術を生み出しているのは生物的な要素だし、
そこで実際にタックルやスクラムなどは、物理学ですから。
ラグビーをラグビーだけで捉えない事も時には必要なんじゃないかな?
何も知らない状態で「これは合っている」「間違っている」と論ずる事もできないですよね。
『まとめ』
1.練習を考えて取り組もう。練習を信じて取り組もう。中途半端が一番良くない。
2.自分で考え、考え抜いて出した答えを信じれる選手になろう。
3.考える材料を集めよう。